Amazonなどで売られている中華ミニPC。そのメリット・デメリットを解説します。

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中華ミニPCとは

ノーブランドのミニPCを総称して中華ミニPCと呼びます。必ずしも中国からの輸入だけでなく、国内で組み立てられてAmazonなどで販売されているものも含まれます。

なお、当サイトでは以下で紹介する「リスク」があるため中華ミニPCは原則として紹介・推奨していませんが、当サイト内のAmazonリンクから一定数の中華ミニPCをお買い求めいただいており、根強い需要を感じるところです。紹介していないにも関わらず、国内メーカー製ミニPCの10分の1程度の台数をお買い求めいただいている状況です。

中華ミニPCのメリット

価格が安い

傾向として中華ミニPCは国内メーカー製のミニPCと比較して、同程度の性能で揃えても価格が安い傾向があり、それが最大のメリットと言えます。

多様な機種から選べる

国内PCメーカー製は一般的な家庭やオフィスでの使用に適したラインの製品ラインナップが中心です。例えばデジタルサイネージ用の低スペックのミニPCは以前は国内PCメーカー各社も販売していましたが、売れ行きが良くなかったのか現在はラインナップから外れています。

中華ミニPCでは低スペックからハイエンドまで、幅広いラインナップから多種多様のミニPCを選ぶことが出来ます。

中華ミニPCのデメリット

サポートが期待できない

国内PCメーカーであれば、故障時に対応してくれるサポートセンターが存在します。電話やメールで修理の相談や、使い方の相談にも乗ってくれます。

中華ミニPCは故障時に修理してくれる体制が必ずしも万全とは言えません。販売した業者が数年後にも事業を継続している保証さえ無く、長く使うことを考えると不安があります。

セキュリティに不安

有名メーカー製だからといってリスクが無いとも言い切れない部分がありますが、例えば出荷時点でスパイウェアのようなものを組み込まれるリスクも想定できます。PCやスマホは信頼できるメーカーやお店から購入すべきです。

耐久性への不安

国内のPCメーカーは部品メーカーから仕入れた部品を、自社の工場で組み立てて出荷しています。使用した部品に不具合が多く発生した場合、その部品の使用を止めて他の型番や他のメーカーの部品に切り替える場合があります。そうした不具合情報を元にした部品の変更は、大量生産メーカーならではの強みと言えます。

中華ミニPC、とりわけ個人で組み立てているようなケースではそうした不具合情報の蓄積が不十分であるため、故障のリスクは国内PCメーカー製よりも高いと推測できます。部品自体も、価格が安いものを優先して調達するでしょうから、その点でもリスクは高くなります。

日本の法令への対応状況

少なくない中華ミニPCは、電波法に定めた技術基準に適合した「技術基準適合証明(技適)」の認証を受けていないとみられます。技適は国内で無線機器を使用する際に必要な認証です。技適の認証を受けていない無線機器(パソコンやスマホなど)を国内で使うと電波法違反となります。

「そんなものがAmazonで売られているのか?」と疑問に思う方もいるでしょうが、実際に私がAmazonで購入したAndroid搭載のスティックPCには技適マークが無く、私が購入してから1年以上経ってから販売ページが削除されていました。

また、私が高校時代に後輩が自作PCを組み立ててヤフオクで販売していましたが、彼は不正にコピーしたWindowsをインストールしたPCを販売していたと聞いています。信頼できないルートから購入したパソコンにはそのようなリスクもあると認識する必要があります。

国内メーカー製がおすすめ

以上をふまえると、国内メーカー製のPCの方が安全かつ、長期的に使うこと考えるとむしろ安上がりになる可能性さえもあると結論づけることが出来ます。

テレビCMでもよく見るマウスコンピューターや、ヤマダ電機系のツクモ、富士通やNECといった国内ブランドのPCをおすすめします。

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