2016年頃に国内でも新製品が次々と発売され、一瞬盛り上がったスティックPC。当時10機種レビューした私が、スティックPCが定着しなかった理由を解説します。
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スティックPCが定着しなかった理由
家庭向けメインPCとしては「力不足」だった

2016年頃に発売された多くのスティックPCは、家庭用のメインPCとして使うには「非力」なものでした。
当時発売されたスティックPCはPassmarkスコア1000程度のIntel Atomプロセッサーと、メモリーは2GBという構成が中心でした。ちょうど同じ頃に私がメインPCとして購入したデスクトップPCのPassmarkスコアは6000程度、メモリーは8GBだったので、スティックPCは「非力」なスペックと言わざるを得ないものでした。テレビに接続して動画を視聴したり、子供の初めてのPCとしての用途、あるいは店頭のデジタルサイネージに適した製品でした。
多くのユーザーは「メインPC」を探してPCえらびをしているため、ニーズとマッチしていなかった部分が否めないです。
そこまで小ささを求めるユーザーが少なかった
スティックPCの本体はポケットにも入るサイズ感です。ACアダプターも一緒にポケットに入るサイズで、究極的にコンパクトなPCでした。
その小ささがスティックPCの最大の魅力であったわけですが、PCにそこまでの小ささを求めるユーザーは「ほぼいなかった」というのが現実です。スティックPCより大きいミニPCでも、PC本体を液晶モニター背面に取り付けることでPC本体の設置スペースは実質ゼロにできます。スティックPCも同様に、設置スペースは実質ゼロになるわけで、それなら家庭用のメインPCとしてちゃんと使えるミニPCで「十分」となったのだと思います。
初期に発売された一部機種がポンコツだった
元々「非力」なスティックPCですが、初期に発売された中で一部の機種は排熱性の問題を抱えていました。起動して30分も経たないうちに本体の温度が限界まで上昇し、もともと非力だったものが更に処理落ちしました。そのような状態になると、Youtubeの動画を再生するにもいちいちフリーズするような有り様で、ほぼ使い物にならない状況でした。
当時のレビュー→マウスコンピューターm-Stick MS-NH1の実機レビュー
そのような「ポンコツ」はごく一部の製品だったとはいえ、スティックPCに悪いイメージが定着する原因となった可能性があります。
結論:ミニPCに駆逐された

マウスコンピューター、ドスパラなど国内PCメーカーも当初は積極的にスティックPCを販売しており、当サイトでも実機をお借りするなどしてレビューしていましたが、1~2年でブームは過ぎ去りました。「上位互換」であるミニPCに駆逐された感があります。
ミニPCも2023年頃まで泣かず飛ばずの状況が続いていましたが、この数年で多くのユーザーにお買い求めいただくようになり、ようやく定着してきた感があります。
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