2026年、パソコンを構成する一部の部品が入手しづらくなる可能性が高まっています。足元で起きている異常事態を解説します。

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AIデータセンターによる「爆食い」

2030年までに1000兆円単位の投資が動いている

生成AIの急速な進化が昨今注目されています。文章生成に始まり、画像生成。更には動画生成など様々な分野に生成AIの波が押し寄せています。ビジネスの分野でも生成AIが世界中で注目を集めています。

そうした生成AIの拡大を見越して、生成AIを動かすためのデータセンターに世界中で巨額の投資が動いています。AmazonやMifrosoft、GoogleやFacebook(Meta)といった米国の巨大テック企業は1社で数兆円単位の投資を打ち出しているのを筆頭に、世界中で2030年までに1000兆円以上の投資が動くとされています。

こうした人類史上かつてなかった巨額の投資が様々なところに影響を及ぼしています。

データセンターのしわ寄せがパソコンにも

こうした人類史上稀に見る巨額のデータセンター投資が、一般家庭やオフィスで使うPCの分野に深刻な影響を与えています。データセンター投資は生成AIの普及の「要」となるもので、特に米国の巨大テック企業は金に糸目を付けずにスピード重視で投資を進めています。データセンター向けに部材を供給した方が儲かる状況となっているため、PC用の部品メーカーはPC向けの供給を絞り、データセンター向けの部品の生産に集中する動きを見せています。

Micronの一般向け撤退

パソコン用メモリーやSSDの定番ブランドとして知られるMicronの「Crucial」が2026年2月までに、一般消費者向けのメモリーやSSDの出荷を終了します。PC向け部品として定番のブランドということもあり、世界中で波紋がひろがっています。

MicronのようなPC向け「撤退」は顕著ですが、少なくないメーカーがPC向けの生産縮小などを行っています。

既に始まっている一部部材の「品薄」

2025年12月現在、一部では既にパソコンの部材の品薄感が消費者の目に見える形で現れています。

SSDの品薄感

とある国内のBTOのPCメーカーでは、SSDの一部商品が「在庫切れ」となっています。数年前からこのメーカーのミニPCをチェックしていますが、SSDの品切れが複数出るのは見た記憶が無い光景です。

大手メーカーではまだ品切れは観測していませんが、購買力が弱い中小メーカーでは既に影響が出始めていると言えます。

PC自体が「品切れ」に

2025年12月15日現在、ツクモのMSシリーズが「完売御礼」となっており注文できない状況となっています。当サイトでは最もよくお求めいただいているミニPCなのでいつもチェックしていますが、売り切れは初めて見ました。

品薄は2028年まで続くとの見通しも

では、いつまで価格高騰や品薄が続くのか。2025年末時点ではメモリー価格は右肩上がりの上昇を続けており、下がる兆しは見られない状況です。

一部報道では2028年まではメモリーの供給不足が続くとの観測も出ており、2026・27年は品薄感が継続する可能性があります。

2026年にPC買うなら、2025年内に。

当面はPCの価格高騰、ならびに品薄感が更に加速する恐れもあります。2026年にPCの買い替えを予定している、あるいは製造から5年を迎えるPCをお使いの場合は2025年内の買い替えを強く推奨します。

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