ドスパラmini Magnateの実機レビュー | 超小型ミニPC

　「mini Magnate」シリーズは、ASRock社のベアボーンキット「DeskMini 110」をドスパラが組み立てて販売しているもので、箱から出すだけで誰でもすぐ使えるようになっています。

　ノートPC用の低電圧版のCPUを採用している他機種とは異なり、デスクトップ用の部品を採用しているのが特徴です。おかげで性能のわりにコスパも高いです。

　今回はCore i3を搭載した「mini Magnate IE」をドスパラからお借りしたので、詳しくレビューしていきます。

動作感・使用感

　続いて、6時間にわたり使ってみて感じたことを紹介します。

　私がこの製品を使ってみて素晴らしいと感じたのは、その静音性の高さです。
　超小型PCはVESAマウントでモニターの背面に取り付けるのがおすすめですが、その際気になりがちなのが冷却ファンなどが発する音です。

起動直後のようすを撮影しました

　今回試したmini Magnateについては、音に敏感な私も太鼓判を押さざるをえない高い静音性を実現しています。数十センチも離れれば、風切音やモーターの音は気になりません。私が普段使っている、一般的な大きさのデスクトップPC（2016年購入）とは比較にならない程静かです。

　3時間連続でYoutubeの動画を再生し続けましたが、ファンがうるさくなることはありませんでした。また、本体を触っても熱さは感じず、放熱性の面でも申し分ないです。

　ファンが静かな反面、ハードディスクの読み込み音（ﾁﾁﾁﾘﾁﾘﾁﾘという音）がかすかに聞こえてしまうので、静音性を追究したい人はSSDを選択するとよいでしょう。HDDでも特にうるさいわけではありませんが。

　机の上に置いた場合、（当機種にかぎらず）机が共振して音が少し大きくなることもありますが、そんな時は本体下に発泡ゴムを敷くと静かになりますよ。100円ショップでも買えます。

　テスト機はCore i3 7100に4GBのメモリーという構成でしたが、ネットサーフィンや動画鑑賞程度の使用なら十分過ぎるスペックですね。ウィンドウやタブを同時にたくさん開く場合はメモリーが8GBあるといいかもしれません。

　軽いネットや動画鑑賞くらいでしか使わない、という場合はCeleronを搭載した「mini Magnate KC」でも問題なく使えると思います。これでも、2017年時点の売れ筋のノートPCと同程度のスペックです。

　Youtubeで4Kの動画を全画面再生している時は、概ね15W前後で安定していました（ワットチェッカーで計測）　起動直後などは25W程度まで上がる場面も見られましたが、最新世代のCPUは省エネでいいですね。

　ちなみに、15Wで24時間稼働すると電気代は9.36円（26円/kWhで計算）です。付けっぱなしにして外出先から自宅PCにアクセスするような使い方にもおすすめです。

　他の「超小型PC」たとえばNUCシリーズなどと比較するとこのmini Magnateは一回り以上大きいものの、一般的なデスクトップPCと比べるとその小ささは圧倒的です。

　四辺はちょうどボールペンの長さと同じくらい（厚みは8cm）なので、机の上に置いても邪魔になりません。また、VESAマウントにも対応していますからモニターの背面に設置することも可能です。17インチの小さなモニターにも取り付けられるサイズ・重さです。

　なお、VESAマウントブラケット（取付に必要な金具）は標準同梱ではないので、注文時に追加してください。980円+税となっています。プラスドライバーでネジを4箇所留めるだけなので、取付は簡単です。

　映像系の端子はHDMI、D-sub、DisplayPortの3つが用意されているので、マルチディスプレイでも使えます。WiFiだけでなく有線LANも使えます。

　また、USB端子も合計6つ用意されているので、一般のデスクトップPCと遜色ないです。

価格は執筆時点、スペックはカスタマイズ可能です

機種名	CPU(ベンチマークスコア）	メモリー	ストレージ	価格
mini Knight AS	Celeron G4900(3154)	4GB	1TB/HDD	50578円
mini Magnate IE	Core i3 8100(8115)	4GB	1TB/HDD	58278円
mini Magnate IM	Core i5 8400(11722)	8GB	1TB/HDD	71478円
mini Magnate GE	Core i7 8700T(12504)	8GB	1TB/HDD	87978円