ミニPCを買う時にAmazonなどで見かける「ベアボーン」とは何か。初心者が間違って買ってしまうと厄介なことになるベアボーンについて、分かりやすく解説します。

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ベアボーンとは何?

ユーザーが自分で組み立てて完成させるキット

ベアボーンは、ユーザーが自分で部品などを追加して組み立てるキットです。

PCケースやマザーボードなどの部品は既に組み込まれているものの、メモリー、ストレージやOSなどは組み込まれていないことが多いです。ユーザーが好きな部品を自分で用意し、組み立てます。

含まれることが多い含まれないことが多い
PCケース
マザーボード
電源ユニット
冷却ファン
CPU
メモリー
ストレージ
OS

家電量販店などで販売されている「組み立て済み」の多くのPCは、箱から出して電源とモニターに繋げばPCとしてすぐに使用できます。それに対し、ベアボーンは部品を追加しなければ使えません。

初心者が間違って買うと大変!

ベアボーンは自作PCの知識がある方が買うものなので、知識が無い人が買ってしまうと大変です。何の部品が足りないのか確認し、更にパーツ同士の相性などの問題もあるので、適切なパーツを揃えるのは知識が無いと難しいです。

ベアボーンキットは一部の部品が含まれていない分、価格が安いです。特にAmazonでミニPCを探すと、価格が安いミニPCはベアボーンキットであることが珍しくありません。最近はAmazonで「ミニPC」と検索すると完成済みの商品が検索画面の上位に表示されることが増えていますが、2010年代はベアボーンが上位に表示されていることが珍しくなく、少なくない方が『間違えて』購入してしまったのではないかと思います。

ミニPCにベアボーンが多い理由

Amazonなどで検索すると、ミニPCでベアボーンの販売が目立つことが分かります。

なぜミニPCでベアボーンの販売が多いのかというと、要因の一つとしてインテルが販売していたNUCという製品の存在があります。NUCはミニPCのベアボーンキットで、2010年代はこれがミニPCの「主流」だったことが影響しています。

インテルのNUCはドスパラなど国内の中小PCショップが自社で組み立てを行い、完成品として販売していた例もありました。当サイトでも2010年代にメーカーからお借りしてNUC(完成品)のレビューを何本か公開し、更に実家用にNUCを購入し使っていたことがあります。

2020年代は台湾のPC部品大手のASUSやASRockのベアボーンキットを組み立てて販売しているメーカーが目立ちます。ちなみにインテルのNUCは現在はASUSに引き継がれています。

↑実家で7年稼働したインテルNUC(ドスパラ組み立て品)

ベアボーンのメリット・デメリット

ベアボーンにもメリット、デメリットがあります。

ベアボーンのメリット

最大のメリットは自分好みにカスタマイズできる点です。ツクモマウスなどの完成品のミニPCでもメモリーやストレージの容量を多種多様にカスタマイズして注文できますが、例えばMinisforumだどカスタマイズや製品バリエーションの幅が少なく、自分の使い方に合ったスペックを選ぶのが難しい場合があります。ベアボーンは自分でカスタマイズできるので、メモリーやストレージも適切なものを選択することができます。

OSが含まれないベアボーンも多いので、例えばWindowsではなくUbuntuなどのOSをインストールして使うこともできます。

ベアボーンのデメリット

デメリットは初心者にはハードルが高い点です。何の部品を組み込みできるのか、適合性やミニPCの場合は大きさの制約もあるため判断が難しいです。メモリーくらいなら意外と簡単に取り付けできますが、組み立て作業自体も初めての方にはハードルが高いでしょう。

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