パソコンメーカー各社の受注停止が相次ぐ2025年末。巷でメモリー不足が原因と噂されていますが、本当のところはどうなのか、レビューサイトを10年以上運営している私が解説します。

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パソコン各社の「受注停止」の本当の理由

続々と受注停止に追い込まれるPCメーカー各社

メーカー・ショップ停止期間
マウスコンピューター2025年12月23日~
2026年1月4日
ツクモ2025年12月19日~1月7日
サイコム2025年12月16日~19日
25日~1月8日

BTOのPCメーカー・ショップがBTOのPCの受注や販売を続々停止しています。停止しているメーカーでも、既製品やアウトレット品などの販売は継続している場合があります。

巷では「メモリー不足」が原因と言われているが・・

PCショップの販売停止について、SNSなどではPCの部品、とりわけメモリーがAIデータセンター投資の影響でひっ迫しており、部品不足が原因と言われています。

当サイトでも11月に「2026年はパソコンの価格が急上昇する可能性大!26年に買うなら前倒しを」という記事を公開し、メモリーがデータセンターに取られて急激に値上がりしている話題を紹介しました。また、日本経済新聞の2025年12月24日の記事でも見出しに「マウスコンピューター、1月4日までPC販売停止 メモリー不足影響か」と付けられています。

では、2025年末に起きているPCショップ各社の「受注停止」はメモリー不足が原因なのでしょうか?

2025年末時点での受注停止は販売の急増が主要因

メモリー不足でパソコンを作れなくなっているかのような話が拡散していますが、パソコンメーカー側は何と言っているのか確認してみましょう。販売停止した各社のリリースの一部を引用します。

メーカー・ショップリリース内容(一部引用)
マウスコンピューター想定を大きく上回るご注文をいただいていることにより
ツクモ現在、想定以上のご注文をいただいており
サイコム現在、想定を大きく上回るご注文をいただいており

いずれも「販売が増えたため」と説明しています。

実際、当サイト経由でも12月11日頃から急激にPCの販売台数が拡大しており、それは12月28日時点でも継続しているところです。秋にWindows10のサポート終了による買い替え需要がありましたが、それを大きく上回る勢いでお買い求めいただいています。当サイトでこれまで売れ筋だったツクモ、マウスコンピューターが受注停止に至ったので25日以降は落ち着いてくると思いますが、受注停止していないレノボなどがこの数日でよく売れている状況です。

12月1日~27日の当サイト経由での販売台数は、Windows10サポート終了で伸びていた10・11月の合計と既に並んでいます。通常の少なくとも2倍以上のペースでPCが売れています。

レノボは世界最大のPCメーカーなので、マウスコンピューターと比較しても余力は大きいと見られますが、マスメディアが「メモリー不足」を煽ることで品薄感に拍車がかかる可能性は否定できません。

なお、12月20日に都内多摩地域の家電量販店を覗いてみましたが、パソコンが品薄になっている様子は見られませんでした。店側も「品薄」や「価格上昇」について何も触れていませんでした。

品薄感はいつ解消される?

では、この品薄感はいつまで続くのか。

受注停止していないPCショップでも、納期が通常より1~2週間以上伸びている状況にあります。受注再開したサイコムでは納期を「51日以内」としており、通常の2倍前後に伸びています(業務が止まる年末年始を挟む要因もある)

2・3月は大学生の新入学や、企業の新卒社員の入社に合わせてパソコン需要が伸びる時期です。したがってこの時期を通過すれば、品薄感は収まると予想します。

元々この品薄感は「早く買わないとメモリー価格上昇でPCが値上がりする」という情報の拡散によって始まりました。マウスなどは1月以降に値上げすることを表明しており、安く買いたい人たちが短期間に殺到したことで品薄感が生じています。値上げすれば、安く買いたいと考えている人たちの動きも鎮まるでしょう。

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