Windowsの新しい機能として注目を集める「Copilot+PC」 何ができるのか解説した上で、対応しているミニPCを紹介します。

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Copilot+PCとは

何ができるの?

AIによる様々なユーザーサポートを提供する機能です。具体的にできることの例は以下のとおり。

  • 画像生成(簡単な下書きと文章に指示から)
  • カメラとサウンドの自動調整(Web会議の背景ぼかしなど)
  • 音声のリアルタイム翻訳・字幕生成

現在提供されている機能(一部は海外向けのみ提供)をまとめました。

ローカル上での処理が必要 対応PCは限られる

Copilot+PCはクラウドではなくPC上で、CPUに内蔵された「NPU」を活用して処理を行います。従来は生成AIといえばGPUによる処理に頼るのが一般的で、GPUの性能が高いPCがAIの利用に適しているとされてきましたが、CPUに内蔵されたNPUで主に処理を行います。クラウドを利用しないことで、インターネット環境に依存しないことや、セキュリティの向上といったメリットがあります。

NPUはAIの推論処理を高速に行うために設計されたプロセッサーで、AIの処理を効率的に処理するために搭載されるものです。AI処理をNPUで行うことで、例えばAIによる処理を実行している間でも他の作業(CPUにより処理するもの)を円滑に行うことができます。

Copilot+PCはNPUの性能にも一定の要件(具体的にはNPUの処理能力を示す指標「TOPS」が40以上)を設けているため、Copilot+PCを使えるのは「一定以上のNPUをそなえたPC」ということになります。

Copilot+PC対応のミニPCの一覧

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2024年8月現在、Copilot+PCに対応したミニPCは主要メーカーからまだ発売されていない状況です。記事執筆時点ではノートPCがいくつか発売されている段階で、ミニPCまでラインナップがひろがっていません。マウスコンピューターも公式サイト上に「販売中のNPU搭載PCはノートPCのみとなります。(24年7月時点)」と記載しています。

対応機種が発売され次第、当サイトでも順次紹介していく予定です。

一般的に、新たなテクノロジーは販売台数が見込めるノートPCから普及が始まります。ミニPCはまだまだ市場としてかなり小さいため、後回しになりがちです。また、NPUはGPU(グラボ)ほどではないものの、それなりにサイズがあるため、小さいが故に本体内部に余裕が無いミニPCには搭載しづらい部分もあります。もっとも、ノートPCにも搭載できているためミニPCにNPUを搭載できないということはありませんが、一部のミニPC用のPCケースでは対応できないケースも出てくるでしょう。