ドスパラの超小型PC、「mini Regulus」の実機をドスパラ様からお借りすることができたので、くわしい実機レビューをお届けします。私が次にPCを買い換える時は「これだな」と思った一台です。

mini Magnateとの違いは?

まずは同じくドスパラが販売しているmini Magnateとの違いを紹介します。見た目は同じだけど中身はどうなのか。


CPUの「メーカー」が違う

mini Magnateと今回レビューするmini Regulusの大きな違いは、パソコンの頭脳にあたる「CPU」のメーカーの違いです。

Magnateが「インテル入ってる」でおなじみのインテル製を搭載しているのに対し、mini RegulusはAMD社製のCPUを搭載しています。AMDはアメリカの半導体メーカーで、インテルが圧倒的シェア1位をほこるCPU業界では2位のメーカーです。

RYZENのおかげでシェアを高めつつあるAMD

インテルとAMDでメーカーは違えど、パソコンとして「出来ること」は同じです。しいていえば同じ性能でもインテルより AMDの方が値段が安いです。mini Magnateよりもmini Regulusの方が本体価格も安いのでコスパが良いです。

関連記事:ドスパラmini Magnateの実機レビュー

使ってみた感想

続いて、実際の使用感などを詳しくレビューしていきます。


圧倒的省スペース性

卓上に置いても邪魔にならない

通常のデスクトップPCの「4分の1」と、圧倒的に小さな本体です。テーブルの上に置いても邪魔にならないのはもちろん、オプションのVESAマウントブラケットを使えば液晶モニターの背面に取り付けることもできます。

17インチの小型モニターにVESAで取り付けた

一つ不満点を挙げるとすると、ACアダプターは一般の「大きなPC」と同等サイズで大きいです。レンガほどのサイズ・重さ(ケーブルとあわせて実測649g)なので、本体が非常に小さい分目立ちました。

ACアダプターと電源ケーブルは大きなデスクトップPCと同等

USB端子は本体背面、側面、前面などに合計6つ。また映像出力もHDMIのほか DisplayPortとD-subポートもあるのでデュアルディスプレイも可能です。拡張性はデスクトップPCと遜色ないと言えます。

有線LANにも対応 USBは側面や前面にも


静音性も文句無し

これまで数々のミニPCに対し、「不快な高音が耳に届く」「 風の音が耳にしっかり届 く」などと辛口なレビューをしてきた音に敏感(というか神経質)な私ですが、今回テストしたmini Regulusは本当に静かで大満足でした。

静音冷却ファンをそなえる

さすがに耳元まで近づくとファンの音がかすかに聞こえますが、VESAでモニター背面に取り付けて使うと、ファンの音は「耳に届かない」といってもよいレベルです。エアコンを消しても聞こえませんでした。一応動画も撮ってみましたが、マイクのノイズしか録音できなかったので公開は見合わせます。

ネットサーフィン程度の使用なら3時間連続で使っても本体はほとんど熱を帯びませんでした(VESAでモニター背面に取り付けた状態)


動作感はどうか ベンチマークテスト結果

今回テストしたのはmini Regulusの中でも最上位のAR5で、これは3Dゲームもプレイできるようなハイスペックモデルです。ドラクエXのベンチマークテストの結果は以下のとおりです(標準画質:1280 x 720でテスト)

スコア評価
1回目9783とても快適
2 回目 9853 とても快適
3 回目 9862 とても快適

また、Youtubeで動画を10個同時に再生したところ、CPU使用率が90%以上で推移して動作はやや重くなったものの、フリーズせずネットサーフィンが出来ました。

ネットサーフィンや動画鑑賞など、一般的な用途で使うなら最安のmini Regulus THで十分だと思います。これでも家電量販店で売れ筋のノートPCと同等以上の性能なので快適に使えます。

Youtubeで動画を10個同時再生するとCPU負荷が90%以上に


消費電力は?

ワットモニターを使って計測してみました。

消費電力
最大値96W程度
アイドリング時8.2~8.9W

計測中の瞬間最大は96Wでした。Youtubeで動画を10個同時再生した時に、90Wを越える場面がしばしばみられました。

なお、YoutubeでHD画質の動画を再生し続けたところ、2時間58分で積算の使用電力量が0.04kWhとなりました。動画再生時の消費電力は平均13.3Wという計算になります。ハイスペックなPCですが、負荷を掛けなければ消費電力はそれほど大きくありません。

高負荷を掛けると90Wを超えた


VESA or卓上で使うなら無線化がおすすめ

実際に使ってみて感じたのが、コード類がゴチャゴチャして邪魔でした。有線のマウスとキーボードが付いてきますが、スッキリ使うならどちらも無線のものを使うのがおすすめです。

VESAマウント&無線化でこんなにもスッキリする

また、映像ケーブルも長過ぎるものは邪魔になります。今回は90cmのHDMIケーブルでテストしましたが、それでも若干の余裕がありました(VESA取り付け・卓上置きともに) 大きめのモニターで使用するなら、90cmくらいがちょうどいいと思います→Amazon

17インチモニターに90cmのHDMIケーブルで接続したところ

価格一覧

機種名CPU/性能スコアメモリー(標準)参考価格
mini Regulus TH Athlon 200GE
4919
8GB47278円
mini Regulus AR3 Ryzen 3 3200G
7912
8GB 54978円
mini Regulus AR5 Ryzen5 3400G
9962
8GB 69278円

ゲームをプレイしたり、動画編集をするなら最上位のAR5がおすすめです。

ネットサーフィンや動画鑑賞など、一般的な用途であれば最安のTHで十分です。性能差を考えるとAR3はかなりお買い得だと思います。

写真

詳しい外観などの写真を紹介して終わります。

外観

本体背面 2本伸びるのはwifiアンテナ(可動、取り外しも可能)
本体背面と側面
前面と側面にもUSBポート
電源を付けるとランプが点灯する

外箱・同梱物など

マウスとキーボード(いずれも有線)は無料で付きます。VESAマウントブラケット(画面右上)は有料オプションで、注文時に追加できます。

修理対応のためにPCの外箱を保管する人もいると思いますは、当機種は外箱も小さいので保管しても邪魔になりにくいです。

オプションのVESAマウントブラケット
プラスドライバーでネジを8つ留めるだけで簡単取り付け