2026年、あるいは2025年末からパソコンの販売価格が急上昇する可能性が高まってきました。2025年秋から発生している「異常事態」を解説します。
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メモリー価格が爆騰中
2025年秋からパソコンの主要部品であるメモリーの価格が爆騰しています。
2025年秋から爆騰しているメモリー価格
パソコンの主要部品であるメモリーの取引価格が2025年10月から急上昇しています。

出典:pcpartpicker.com
上のグラフはミニPCでもよく用いられるパソコン用メモリー(DDR4-3200 2x8GB)の取引価格の推移です。2025年の6月頃に一段高くなり、更に10月から急上昇していることが分かります。春に40ドル前後だったものが、足元では100ドルと1ドル150円で計算すると9000円も上昇していることが分かります。
メモリー価格高騰の背景は?

メモリー価格が高騰している最大の要因は、AIによるデータセンターです。
世界各国でAIへの投資が活発化しており、AIを動かすためのデータセンターへの投資がさかんに行われています。MicrosoftやAmazonといった米国の巨大テック企業は1社だけで兆円単位を投じてデータセンターを新設していくことを表明しています。FacebookのMeta社はデータセンターを含むAI投資のために4.6兆円にものぼる社債の発行を2025年10月に打ち出しており、投資の規模が世界中で膨らんでいます。
AIを動かすデータセンターではDDR5というメモリーが使われることが多く、現在パソコン(ミニPCを含む)で主流のDDR4はその前世代に当たりますが、DDR5が飛ぶように売れていることでDDR4の供給が絞られ、一般のパソコン向けのDDR4まで高騰しています。言うまでもなくDDR5も高騰中です。
パソコンの販売価格への転嫁も不可避
部品の価格が短期間で「2倍以上」に高騰しているため、パソコン本体の販売価格にも今後反映されていくことになります。部品の価格高騰は通常、数カ月遅れでパソコンの販売価格に反映されるので早ければ2025年末あるいは2026年初にはパソコンの販売価格がどんどん上昇していくことになるでしょう。
一般的な機種で1万円前後の単位で販売価格が引き上げられる場合も出てくるでしょう。
パソコン買うなら今!

AI投資は足元でも世界中でエスカレートしており、メモリー価格はしばらく高値水準での推移が続くでしょう。この半年、1年以内にパソコンの買い替えを検討している方は少し前倒しで購入すると安く購入できるかもしれません。2026年にパソコンの買い替え予定が無い方は、無理に焦って買い替える必要は無いでしょう。
買い替えは、ぜひミニPCを。圧倒的省スペース、だけどPCとして一般家庭や一般的な事務作業に「ちゃんと」使える一台です。このサイトも直近4年間はミニPC(上写真右側のマウスCAシリーズ)で制作しています。
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