スティックPCにはどのような利点と欠点があるのか、これまでに11機種を実機レビューした私が感じたことをまとめます。

スティックPCのメリット

まずはノートPCやデスクトップPC、タブレットには無い利点を紹介します。

軽くて小さい

スティックPCは長さ10cm、幅4cm、厚さ1cmほど。そして重さは40gくらいです。一昔前のケータイ電話より小さくて軽いです。テレビやPC用のモニターの裏に設置すれば、完全に隠れて見えなくなるサイズです。

 出張や旅行などに持っていって、ホテルのテレビに挿して使うのもおすすめです。マウスとキーボードも必要ですが、それらをあわせてもノートPCより軽量です。

値段が安い

ディスプレイが付いていないので反則かもしれませんが、ノートPCやデスクトップPCよりも安価です。一部のハイスペックモデルを除けば3万円以下、以前は1万円台という機種もありました。

安価なものはメインPCとしては性能不足ですが、サブPCや子供のおもちゃなどとしては十分使えます。

音が静か

ファンレスのスティックPCであれば、完全に無音です。また、ファンを搭載しているスティックPCについても、ほとんどの機種は音がとても静かで、テレビを視聴する距離まで離れれば全く何も聞こえません。


 一部、ちょっとうるさいというか不快な音を出すスティックPCもあるので注意してください。 実機レビューにその辺りも詳しく記載しています。

省エネ

 消費電力がとても少ないです。スティックPC単体で、通常時は4W程度(高負荷時で前後10W)といわれています。LED電球と同じくらいの消費電力です。

スティックPCは低消費電力

スティックPCのデメリット

ノートPCやデスクトップPCには「かなわない」部分もあります。

ヘビーな動作には向かない

1万円台の機種については、本当に軽い作業しかできないレベルの性能です。私は動画を観るのに使っていますが、ネットサーフィンも正直ちょっと微妙かな・・というレベルです。

 2万円越えのスティックPCであれば、ネットサーフィンもこなせますし、WordやExcelの編集にも対応できます。一昔前のノートPCと同等の性能ですから、絶対的な余裕はないものの一般的なPC作業は一通り問題なくこなせるレベルです。

3Dゲームのようなヘビーな作業をするのであれば、スティックPCではなく超小型PCをおすすめします。スティックPCでは厳しいです。

関連記事:超小型PC(ミニPC)の比較表

3Dゲームをプレイできるスペックの超小型PCもある

ファンの音がやや気になる機種がある

 多くのモデルは、耳元に置いても不快にならないほど、静かなファンを搭載しています。 あるいはファンレスのモデルは完全に無音です。

 しかし、高性能な一部の機種の中には、ファンの音が少々気になるものもありました。ファンの径が小さいため、高音の混じった嫌な音が耳に届きます。

ファンの音が気になったDG-STK4S