通常の一般家庭での使用であれば特に問題になることは少ないと思いますが、動画などのデータを大量に保存したいときにミニPCではやや不足感が生じる場合があります。サイトの作成や動画編集などでミニPCを使用して2年近くになる私が、このストレージ不足問題の解決策を提案します。

ミニPCのストレージ問題

増設が難しい

本体が小さいため、内部にハードディスクやSSDを増設することが困難です。

大きなデスクトップPCであれば、筐体内に空きスペースがある場合が多いのでSSDやハードディスクを3つ以上搭載できるものもありますが、ミニPCは物理的にスペースが無いため増設が難しいです。

増設が高価になりがち

注文時に構成を自由に決められるBTOパソコンでは、ミニPCでもストレージの増設が可能です。ですが増設できる2つ目のストレージはSSDに限定されていることがほとんどです。

SSDは読み込み速度が圧倒的に早い、消費電力が少ない、音がしないなどのメリットがある一方、容量あたりの単価がハードディスクと比べて高いです。価格は年々下落傾向にありますが、それでも「大容量」のデータを保管することを考えるとコスパが悪い部分があります。

ミニPCのストレージ不足の解決策

外付けストレージを活用する SSDがおすすめ

外付けのストレージを活用するという方法があります。

私はデータのバックアップ用に外付けハードディスクを複数台保有していますが、これは私が使っているミニPC Mouse CAシリーズよりも大きく、これを日常的に机の上に置いてしまうと本末転倒感が否めないため頭を抱えていました。また、外付けハードディスクはコンセントから電源を取る必要があるため、その点でも机まわりの見栄えが悪くなります。

何かいい方法は無いかと考えた結果、たどり着いたのが外付けSSDです。外付けSSDというと、私は2009年に購入した外付けSSDが32GBで8000円という価格で、そのイメージが強く残っていましたが、今は1万円程度の価格で1TBのものがあり、外付けストレージとしてしっかり使えることがわかりました。

外付けハードディスクと違ってミニPCのUSBポートに挿すだけ、電源もいらず本体も小さいのでミニPCに常時挿しっぱなしにして使えるとの結論に至りました。

1TBの外付けSSDですが、一昔前のUSBフラッシュメモリより少し大きいくらいのサイズなので、挿しっぱなしにしても邪魔になりません(背面のUSBポートに挿せばもっとスマートです)

私が購入したのはBUFFALO社製のSSD-PUT1.0U3-BKCという1TBの外付けSSDです。価格は1万円未満でした。

クラウドストレージを活用する

使用頻度が少ないデータを中心に、クラウド上のストレージサービスにデータを移動させることでPC内のストレージの容量を確保することが出来ます。クラウドストレージには無料で使えるものもあります。

  • OneDrive-5GB
  • Googleドライブ-15GB

OneDriveはマイクロソフト社が提供しているサービスで、無料で5GBまで使うことが出来ます。WindowsのPCとの連携もよく、PC内にデータを保存するのと大きくは変わらない使用感で使えるのでおすすめです(読み込み・書き込みに時間が掛かることはある) 同じMicrosoftアカウントを使えば他のPCとのデータ共有も楽になります。

ちなみに、Onedriveの有料版は100GBで年額2244円、1TBで12984円なので外付けSSDを買った方が安いです。データの紛失や破損のリスクはクラウドの方が一般的に低いので、その点ではクラウドに課金するメリットはあります。

容量を増やしたらPCの動作が軽快になった

外付けSSDを買うまで内蔵ストレージの残量が1TB中100GB程度という状況でした。約500GBのデータを外付けSSDに移したところ、PCの動作が少し軽快になったことを実感できました。軽快になったというか、購入した頃に感じたサクサク感を取り戻せたような気がします。

PCのストレージにお困りの方は外付けSSDをおすすめします。満足度の高い買い物でした。

わずか2cmの極小スティックSSDも

価格はやや高くなりますが、本体からの出っ張りがわずか2cmという極小のスティックSSDも登場しています。容量1TBのものもあります。

わずか2cmなので、ミニPCに挿しっぱなしにしても省スペース性や見た目を損ねることはありません。