業務用にミニPCを使うメリット・デメリットを使用歴4年の私が解説

業務用のPCとしてミニPCを使用して4年になる私が、仕事用のPCとしてミニPCを使うメリット・デメリットを解説します。なお、このサイトもミニPC（マウスCAシリーズ）で制作しています。

ミニPCを業務用に使うメリット

場所を取らない・デスクを広く使える

ミニPCは一般的なデスクトップPC（ミニタワー）と比較して、面積が10分の1程度とコンパクトです。省スペース系のPCと比較しても3分の1以下の面積しか取りません。デスクの上に設置してもスペースを取りません。

また液晶モニター背面への取り付けが可能な機種も多いです。多くの液晶モニターが対応しているVESAマウントを利用することで、パソコン本体をモニター背面に取り付けることが出来ます。パソコン本体に取られるスペースを実質「ゼロ」にすることも可能です。

デスクをより広く使えることで作業効率の向上が期待できます。紙の書類を広げながらの入力作業も捗ります。

場所を取らない　保管や修理の手配も楽

一定以上の規模の企業では、故障や新入社員の入社に備えてパソコン本体を情シスや総務部で保管しています。大きなデスクトップPCは保管スペースも大きくなりがちです。ミニPCは外箱も小さいため、保管スペースを大幅に削減することが出来ます。

故障に備えてPCの外箱を保管している企業も多いと思いますが、外箱の保管スペースも大幅に圧縮することが出来ます。加えて修理が必要となった際に配送も楽々、そして送料も安く済みます。

仕事に使える十分な性能がある・複数モニターも

ミニPCやデスクトップPCやノートPCと同等の性能を持っています。一般的な事務作業に問題無く対応できる性能があります。放熱を心配する声もよく耳にしますが、熱による処理落ちも見られません。これまでに10機種以上を実機レビューし、高負荷のゲームのベンチマークテストを連続稼働させて確認しています。

関連記事：ミニPCの排熱性は大丈夫？連続稼働での熱暴走は

このサイトも直近4年以上はミニPC（マウスCAシリーズ）を使用して制作しており、日常的に長時間、PhotoshopやEXCEL、動画編集ソフトなどを使用しています。また、液晶画面を2画面で使用していますが安定稼働しています。

十分な耐久性がある

ミニPCは本体が小さいため放熱性が悪いとよく言われます。確かに大きなデスクトップPCと比較すると、熱がこもりやすいです。

とはいえ私はマウスコンピューターのCAシリーズを毎日10時間、週6日使用していますが、現在のところ故障無く稼働しています。AI画像生成のため、数カ月にわたり毎晩夜通しでCPU使用率100%で稼働させていた時期もありますが、今のところ故障せず使うことができています。最低限の耐久性能はある、と評価しています。

関連記事：ミニPCの寿命は短い？実際に4年酷使したレポート

ミニPCを業務用に使うデメリット

日常的な持ち運びには適さない

ノートPCのように日常的な持ち運びには適さないと言えます。使用にはACアダプター（ノートPC用よりやや大きいことが多い）やマウス、キーボード、液晶モニターも必要です。例えば会議のためにPCを持ち運ぶ機会がある職種も多いと思いますが、そのような使い方には適さないと言えます。

移動先にマウス・キーボード・液晶モニターがあれば本体とACアダプターを持ち運ぶだけで使うことが出来ます。テレワークの際は必ずしも支障とはならない場合もありますが、1日に何度もPCと共に移動するような使い方にはノートPCの方が適していると言えます。

高度な映像処理を必要とする作業には適さない

ミニPCは本体がコンパクトであるため、グラフィックボードを内蔵することができません。CPU内蔵GPUで映像処理を行います。

一般的な事務作業や、ちょっとした動画編集程度であればCPU内蔵GPUでも問題無く動作します。私も実際、月に数回動画編集をミニPCで行っています。近年はCPU内蔵GPUの性能向上が著しく、多くのパソコン作業はミニPCで問題無く対応できます。

種別	型番	グラフィックスベンチマークスコア
CPU内蔵	Ryzen 5 7530U ノート・ミニPCのベーシック	2269
CPU内蔵	Ryzen 7 8700G ミニPCのハイエンド	7051
グラボ	RTX4060	19738
グラボ	RTX 3050 (6 GB)	10693