2017年2月に発売されたスティックPC「DG-STK4D」をドスパラからお借りすることが出来たので、詳しい実機レビューをお届けします。

 前モデルであるDG-STK4Sとは見た目も値段も一緒ですが、CPUが若干パワーアップしています。1万円で買える普及モデルよりも値段が高い分、ネットや動画鑑賞も難なくこなせる性能を実現しています。

動作感・使用感

ネットサーフィンは問題無し

 前モデルが発売された時に製造メーカーの方から「一昔前のノートPC並のスペックです」というお話を伺いましたが、まさにその通りだと思います。最新のPCと同じようにサクサク動くわけではありませんが、ウェブの閲覧や動画鑑賞には充分対応出来ると感じます。1万円前後で買えるモデルとは大違いです(ベンチマークスコアが2倍差ですからねえ)

例えば、Edgeでタブを10個開き、更にYoutubeで4K画質の動画を再生しながらでも、動作に支障をきたすようなフリーズはなく、特にストレスを感じることなく作業出来ました。サブのPCとしては充分な使い心地だと思います。

動画再生は? 4Kも実は・・

 公式には4K動画の再生はサポートしていませんが、実際のところはどうなんでしょう。
 ということで3時間以上にわたり試してみました。

4K動画を再生中のCPU負荷

結論から言えば、Youtubeの4K画質の動画再生(Edgeを利用)は問題ありませんでした。コマ落ちもありませんでしたし、3時間ほぼ連続再生しても問題は無かった、というのが私の結論です。4K動画を再生しながら、他のタブを開いてネットサーフィンもしましたが、その間も音声の乱れはありませんでした。

 ただし、公式にはフルHDまでのサポートとなりますので、その点はご了承ください。ちなみに、フルHDなら1万円前後のスティックPCでも問題なく再生できますし、当然DG-STK4Dでも問題なく再生できます。

冷却ファンの音がやや気になる

 前モデルでは冷却ファンの音がやや気になる、というのをレビューで紹介しましたが、DG-STK4Dについても同様のことが言えます。この点については特に改良が加えられた様子は見られませんでした。

前モデルであるDG-STK4S(当機種とほぼ同じ)の冷却ファン音

一般のデスクトップPCやノートPCと比べると高音の、気になる人は気になりそうな音が耳に届きます。今回は暖房フル稼働のエアコンの真下で使ったため、1.5mも離れれば音に敏感な私でも気になりませんでしたが、エアコンを止めた静かな部屋だと2m以上離れても、ファンの音が耳に届きます。

 温度に関係なく常時ファンが回っていました。少なくとも、静かな部屋でクラシックコンサートの映像を楽しむのには適していないです。

3時間連続で4K動画を再生しても、70℃以下で安定

ファンレスのスティックPCの中には、発熱の影響で30分も使うと目に見えて処理能力が低下する機種もあります。DG-STK4Dはそうならないだけマシかもしれませんが、もう少し静かになってくれると良いのになあと思います。

消費電力は?

 アイドリング時で概ね3W台、4Kの動画を再生中は5~6W台で推移していました。

ワットモニターで計測

仮に4Wで24時間稼働すると、消費電力は0.096kWhなので電気代は2.4円(25円/kWhで計算)となります。1ヶ月連続稼動でも72円ですね。LED電球並の低消費電力です。

DG-STK4Cとの違いは?

 当機種は既に終売となっていますが、後継機種として「DG-STK4C」が2019年2月に発売されました。

DG-STK4C

 DG-STK4Dとの違いは、CPUです。4DがAtom x5-Z8550を搭載しているのに対し、4CはAtom x7-Z8700を搭載しており、わずかにパワーアップしています。

 本体の大きさや重さなどのスペックは全く一緒で、外観も大きな変更点はありません。

写真

本体

外箱
側面にはUSB3.0端子が2つ
反対側の側面にはmicroSDカードスロットと電源用のmicroUSB、WiFi用のアンテナが配置
HDMI端子の保護キャップを外したところ
本体はボールペンより短いです
液晶テレビの裏に挿してみました
左は直挿し、右は延長ケーブル使用

同梱物